1998年 シャトー・ボイド・カントナック

Wine

Chateau Boyd-Cantenac 1998

メドック格付け第3級のシャトー・ボイド・カントナックは、キルヴァンの南側にあるカントナックのコミューンに位置しています。近年では2000年以降、現代ボルドーの父と呼ばれるペイノー博士の指導により著しく品質を上げているので、年々注目度が上昇しています。
黒果実、スパイス、甘草、ハーブのニュアンスと複雑な香り、豊富なタンニンと凝縮感がある果実味が特徴。酸も控えめで、余韻には樽由来のバニラ香が続きます。

これまでは、マルゴーのカントナック名の付く特級シャトー、カントナック・ブラウンやブラーヌ・カントナックと比べて影が薄かったのが、「果実味が心地よく、クリーンでなめらかなワイン」と、近年は人気も評価も高まっています。

畑への化学物質の過度な使用は控えて、土壌の自然のままの豊かさや生物多様性を維持するためにコンポストが使用されるなど、長期的に良質なブドウを栽培し続けるために、植物の成長サイクルを重視した様々な方法が取り入れられています。

シャトー・ボイド・カントナックのワインは、口当たりがよいだけのワインとは一線を画し、クラシカルなマルゴーで、甘草やスパイス、ブラックカラントを思わせる風味にしっかりとしたタンニンを持っている長期熟成型。
かつては「お買い得」といわれるワインでしたが、品質の安定で評価が見直され、日本では漫画「神の雫」で紹介されたことでも人気が高まり、価格も以前より高くなりました。


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